2012年05月23日
アメリカ軍 BDU素材の流れ
最近気になってた事なのですが、マルチカムからBDUの素材が変わってきているのはご存知でしょうか?
マルチカムだけなのかなーと思ってたのですが、2009年予算のACUにも同じ素材が使われており、
今後は「コットン/ナイロン」素材から移行していくかもしれません。
いい機会かもしれませんので今まで使われている素材を簡単に紹介していきたいと思います。
・1960年代~
ジャケット・トラウザー・ハットなど
コットン 100%
衣類品の主要素材で今でも多く使われております。
特性として・肌ざわりが良い・涼しい・染色性が良い・白化しやすい・縮みやすい・水、アルカリに強い、
という点で、当時の衣類としてはコレが一番調達しやすかったのではないでしょうか。
ヘリクルーやフライトジャケットを除けば
1981年ウッドランドに変わるまで、衣類品はコットン100%が殆どです。
使用:リーフパターン、ファティーグ、LC-1迷彩
・1982年~
ジャケット・トラウザー・キャップなど
コットン 50% / ナイロン 50%
ここからナイロン素材が加わってきます。特性として・強度、磨耗に強い(他の素材に混ぜる事で更に向上)
・汚れが落ちやすい・速乾性・油や酸、アルカリ等の抵抗力が強い・耐熱性が弱い・ハリ、コシがない、
という点で、単体使用は厳しいがコットンと合わせることで耐久性などは格段にアップしました。
全てが全てこの混合になったわけではなく、コットン100%の物も存在します。
「HOT WEATHER」タイプ(暑い地域用)で、こちらは涼しい特性を持ったコットンの方が良かったようです。
使用:ウッドランド、デザート3カラー、デザート6カラー、ACU、ABU、NWU、マーパッドなど
・2009年~
ジャケット・トラウザー
レーヨン 65% / パラアラミド 25% / ナイロン 10%
マルチカム迷彩になったとたんガラッとBDU素材が変更になりました。
まずはレーヨンの特性・吸湿性、放湿性が高い・ドレープ性が高い・熱で軟化、溶融しない・摩擦に弱い
・弾性に乏しい・水濡れに弱い、という点で、着心地の良い素材となっております。
次にパラアラミドの特性ですが、・高強度、高弾性率・耐熱性・耐薬品性・耐摩擦性となっており、
レーヨンのマイナス特性を補助する形で組み込まれていると考えられます。
以前の物より、着心地などがアップしているのではないでしょうか。
使用:マルチカム、ACU
アラミド素材と言うと、色々と混同されるのでちょっと補足です。
アラミド繊維ですが、一般的に・高強力・耐熱性・寸法安定性・耐薬品性に優れた素材
というのはご存知だと思いますが、実は大きく二つの種類に分類されます。それがパラ系とメタ系です。
・Para-Aramid(パラ-アラミド)
で、今回通常のBDUに素材として入っている「Para-Aramid(パラ-アラミド)」ですが、
文字通りパラ系の繊維で、強度に特化した素材となっております。この分類の有名な素材としては、
ボディーアーマーの中身にもなっているケブラーが、同じパラ系のアラミド繊維です。
なので、今回はどちらかと言えば耐火目的というよりも耐久性&摩擦に強いバトルユニフォームという捉え方でしょうか。
(こちらのラベルは2009年度予算のACUトラウザー)
・Meta-Aramid(メタ-アラミド)
こちらのエアクルー用トラウザーには、「Meta-Aramid(メタ-アラミド)」が95%使用されております。
メタ系のアラミド繊維は、長期耐熱性が特化された素材となっているので、エアクルージャケットや
フライトスーツ、手袋、後は防火服などに使用されているのをよく目にします。
メタ系の分類で有名な素材としてはノーメックスが挙げられます。(ノーメックスは商標)
(こちらは2000年度予算のエアクルー トラウザー)
一部知識不足な点&予測があり、説明が不十分なところがあるかもしれません。
その際はご指摘頂ければ幸いでございます。
まぁ、商品買う時などのちょっとした参考にして頂ければ嬉しいです。
マルチカムだけなのかなーと思ってたのですが、2009年予算のACUにも同じ素材が使われており、
今後は「コットン/ナイロン」素材から移行していくかもしれません。
いい機会かもしれませんので今まで使われている素材を簡単に紹介していきたいと思います。
・1960年代~
ジャケット・トラウザー・ハットなど
コットン 100%
衣類品の主要素材で今でも多く使われております。
特性として・肌ざわりが良い・涼しい・染色性が良い・白化しやすい・縮みやすい・水、アルカリに強い、
という点で、当時の衣類としてはコレが一番調達しやすかったのではないでしょうか。
ヘリクルーやフライトジャケットを除けば
1981年ウッドランドに変わるまで、衣類品はコットン100%が殆どです。
使用:リーフパターン、ファティーグ、LC-1迷彩
・1982年~
ジャケット・トラウザー・キャップなど
コットン 50% / ナイロン 50%
ここからナイロン素材が加わってきます。特性として・強度、磨耗に強い(他の素材に混ぜる事で更に向上)
・汚れが落ちやすい・速乾性・油や酸、アルカリ等の抵抗力が強い・耐熱性が弱い・ハリ、コシがない、
という点で、単体使用は厳しいがコットンと合わせることで耐久性などは格段にアップしました。
全てが全てこの混合になったわけではなく、コットン100%の物も存在します。
「HOT WEATHER」タイプ(暑い地域用)で、こちらは涼しい特性を持ったコットンの方が良かったようです。
使用:ウッドランド、デザート3カラー、デザート6カラー、ACU、ABU、NWU、マーパッドなど
・2009年~
ジャケット・トラウザー
レーヨン 65% / パラアラミド 25% / ナイロン 10%
マルチカム迷彩になったとたんガラッとBDU素材が変更になりました。
まずはレーヨンの特性・吸湿性、放湿性が高い・ドレープ性が高い・熱で軟化、溶融しない・摩擦に弱い
・弾性に乏しい・水濡れに弱い、という点で、着心地の良い素材となっております。
次にパラアラミドの特性ですが、・高強度、高弾性率・耐熱性・耐薬品性・耐摩擦性となっており、
レーヨンのマイナス特性を補助する形で組み込まれていると考えられます。
以前の物より、着心地などがアップしているのではないでしょうか。
使用:マルチカム、ACU
アラミド素材と言うと、色々と混同されるのでちょっと補足です。
アラミド繊維ですが、一般的に・高強力・耐熱性・寸法安定性・耐薬品性に優れた素材
というのはご存知だと思いますが、実は大きく二つの種類に分類されます。それがパラ系とメタ系です。
・Para-Aramid(パラ-アラミド)
で、今回通常のBDUに素材として入っている「Para-Aramid(パラ-アラミド)」ですが、
文字通りパラ系の繊維で、強度に特化した素材となっております。この分類の有名な素材としては、
ボディーアーマーの中身にもなっているケブラーが、同じパラ系のアラミド繊維です。
なので、今回はどちらかと言えば耐火目的というよりも耐久性&摩擦に強いバトルユニフォームという捉え方でしょうか。
(こちらのラベルは2009年度予算のACUトラウザー)
・Meta-Aramid(メタ-アラミド)
こちらのエアクルー用トラウザーには、「Meta-Aramid(メタ-アラミド)」が95%使用されております。
メタ系のアラミド繊維は、長期耐熱性が特化された素材となっているので、エアクルージャケットや
フライトスーツ、手袋、後は防火服などに使用されているのをよく目にします。
メタ系の分類で有名な素材としてはノーメックスが挙げられます。(ノーメックスは商標)
(こちらは2000年度予算のエアクルー トラウザー)
一部知識不足な点&予測があり、説明が不十分なところがあるかもしれません。
その際はご指摘頂ければ幸いでございます。
まぁ、商品買う時などのちょっとした参考にして頂ければ嬉しいです。
Posted by 東京キャロル at 19:07│Comments(2)
│調べてみた
この記事へのコメント
初めてコメントします。
大変興味深いレポートありがとうございます。
迷彩パターンだけでなく、その材質、組成も日々進化しているのですね。
今までの購入ポイントは、年式、パターンの種類、サイズ、値段くらいでしたが、今後参考にしたいと思います。
大変興味深いレポートありがとうございます。
迷彩パターンだけでなく、その材質、組成も日々進化しているのですね。
今までの購入ポイントは、年式、パターンの種類、サイズ、値段くらいでしたが、今後参考にしたいと思います。
Posted by うら at 2012年05月24日 08:00
うら 様
ご覧になって頂きありがとうございます。
アメリカ陸軍は特に進化が早くて追いつけないですよ(笑
マルチカム以降ですがジャケットとかは素材変わってますがキャップ類はそのままみたいですよ。
ACUに関しては新しいタイプの生地を作っているのでまだまだ使用するのかもしれませんね。
ご覧になって頂きありがとうございます。
アメリカ陸軍は特に進化が早くて追いつけないですよ(笑
マルチカム以降ですがジャケットとかは素材変わってますがキャップ類はそのままみたいですよ。
ACUに関しては新しいタイプの生地を作っているのでまだまだ使用するのかもしれませんね。
Posted by なか at 2012年05月24日 13:24